ピックアップ記事

国道407号を車で走っていると、あの、宮崎の延岡市をレンタカーで走って入った店の名前が入った真っ赤な看板が目に飛び込んできた。「辛麺屋桝元 熊谷店」。宮崎発祥の辛麺専門店で、埼玉初出店らしい。グルメにうるさい同僚と一緒だったので、うまいのは知っていたが、、ダメ出しをされるのに完全にビビっていて、なかなか入る勇気が出なかった。それでも、何を言われても、今食べたいという衝動の駆られ、同僚を言いくるめ、駐車場へ滑り込んだ。

店内は想像以上に明るく、ラーメン店特有の圧迫感がない。カウンター、テーブル、座敷まで揃っていて、ファミリーでも入りやすそうな雰囲気だった。スタッフの接客も柔らかく、初来店でも入りやすい空気感がある。

メニューを見ると、「元祖辛麺」をはじめ、「トマト辛麺」「白い辛麺」「みそ辛麺」「カレー辛麺」など種類が豊富。辛麺専門店というと激辛一直線のイメージだったが、意外とバリエーションが多い。辛さは0辛から30辛まで選べるらしく、初心者には3辛から5辛がおすすめとのこと。

今回は定番の「元祖辛麺」を3辛、さらに気になっていた「白い辛麺」も注文してみた。麺は名物の“こんにゃく麺”を選択。こんにゃく麺は初めてで、宮崎にもあったが、店員さんが「一番人気です」と教えてくれたので挑戦してみることにした。

運ばれてきた丼は、真っ赤なスープにふわふわの卵、ニラ、ひき肉が浮かび、見るからに食欲を刺激してくる。唐辛子の香りが立ち上がるが、単純な激辛系ではなく、どこか旨味を感じる匂いだった。

まずスープを一口。思ったよりも辛さだけが先行せず、鶏だしのコクがしっかり効いている。辛いのにレンゲが止まらない。“辛いけどまた飲みたくなる”という中毒性がある。3辛はかなり汗が出るレベルだったが、旨味が強いので最後まで飽きずに飲めた。

そして驚いたのがこんにゃく麺。こんにゃくそのものかと思っていたら、そば粉と小麦粉を使った特製麺らしい。食感はかなり独特で、冷麺をさらに弾力強くしたような感じ。噛むたびにプリプリ、もちもちとした歯応えが返ってくる。普通の中華麺とはまったく別物だが、この辛いスープと異常に合う。スープをしっかり持ち上げつつ、重たくなりすぎない。不思議とクセになる食感だった。

食べ進めていくと、スープの底からゴロっとした物体が出てくる。最初に食べた時には肉かと思ったが、ニンニクがこんにちは。しかも細かいみじん切りではなく、大ぶりにカットされたニンニクが大量に入っている。ひとかけを2〜3等分したくらいのサイズ感で、これがスープの中にたっぷり沈んでいる。

食べてみるとホクっと柔らかいのに、少しプチっとした歯応えも残っていて面白い。ニンニク特有の強烈な臭みはそこまでなく、旨味だけが前面に出ている感じだった。これがスープ全体のコクを支えているのかもしれない。

途中から汗が止まらなくなり、水を何度も飲んだ。それでも箸が止まらない。辛い料理というより、“旨辛料理”という表現のほうがしっくりくる。単なる激辛チャレンジ系ではなく、しっかりラーメンとして完成度が高い。

続いて食べた「白い辛麺」は、豆乳と塩麹を合わせた一杯。見た目はクリーミーだが、後からじわじわ辛さが追いかけてくる。豆乳のまろやかさで辛味が少し和らぎ、かなり食べやすい。辛麺初心者にはこちらのほうが入りやすいかもしれない。女性人気が高いというのも納得だった。

サイドメニューには餃子やチキン南蛮などもあり、宮崎グルメ感もしっかり楽しめる。

食べ終わる頃には額に汗、シャツの背中もうっすら熱気を帯びていたが、不思議と満足感が強かった。辛い料理を食べた後にありがちな“胃への重さ”も少なく、こんにゃく麺のおかげか意外と軽い。

辛さは調整できるので、激辛好きだけでなく、辛いものがそこまで得意ではない人でも楽しめる。むしろ「辛いものは少し苦手だけど興味はある」という人にこそ試してほしい店かもしれない。

 

 

ピックアップ記事
おすすめの記事